クラウドインテグレーションサービス「雲斗」のブログ

芝公園にある創研情報株式会社がAWS を 中心にクラウドの基本から便利な使いかたまでをお伝えしていきます。

AWSについて

AWSって何ですか?

2017/04/21

上司:「AWS事業を推進する部門を担当してもらうことになるのでヨロシク!」
私:「は、・・・はい。」

「・・・。」
「・・・AWSって何? それってオイシイの?? f( ̄~ ̄;; 」

私がAWSというキーワードに出会ったのは2015年のはじめ。SEとしてはあるまじき無知! でも当時の私は本当にこのくらい無知な状態でした。
このブログ記事を今ご覧いただいている皆様の中には、もしかしたら当時の私と同じような境遇の方がいらっしゃるかもしれません。
まずはこのあたりからいってみましょうか。

【AWSとは?】

AWS」というのは、"Amazon Web Services" の頭文字をとった略称です。
"Amazon"はその名のとおり、みなさんご存じのオンラインショッピングサイト超大手である「Amazon.com」のことです。

Amazon社のWebサービスということで、ここのショッピングサイトの自社インフラや商品データなどを外部に提供したのをきっかけに、安定したサイト運営を支えるインフラ運用ノウハウを生かした、WebサイトやWebサービスの運営者や開発者が必要とする様々なクラウドサービスが提供されております。
クラウド・・・最近よく聞くキーワードです。なんとなくビッグウェーブに乗ってる感じがしますね(笑)

じゃあ、AWSを利用することで何がオイシイんでしょうか?

【AWSで提供されているサービスてんこもり】

まずはAWSで実際にどのようなサービスが提供されているか見てみましょう。

  • コンピューティング
    Amazon Elastic Compute Cloud (EC2)
    Amazon EC2 Container Registry
    Amazon EC2 Container Service
    AWS Elastic Beanstalk
    AWS Lambda
    Auto Scaling
    Elastic Load Balancing
  • ストレージとコンテンツ配信
    Amazon Simple Storage Service (S3)
    Amazon CloudFront
    Amazon EBS
    Amazon Elastic File System (EFS)
    Amazon Glacier
    AWS Import/Export Snowball
    AWS Storage Gateway
  • データベース
    Amazon Relational Database Service (RDS)
    AWS Database Migration Service
    Amazon DynamoDB
    Amazon ElastiCache
    Amazon Redshift
  • ネットワーク
    Amazon Virtual Private Cloud (VPC)
    AWS Direct Connect
    Elastic Load Balancing
    Amazon Route 53
  • 分析
    Amazon QuickSight
    Amazon Redshift
    Amazon Machine Learning
    Amazon Kinesis
    Amazon Elasticsearch Service
    Amazon Elastic MapReduce (EMR)
    AWS Data Pipeline
  • エンタープライズアプリケーション
    Amazon Workspaces
    Amazon WorkMail
    Amazon WorkDocs
  • モバイルサービス
    AWS Mobile Hub
    Amazon API Gateway
    Amazon Cognito
    AWS Device Farm
    Amazon Mobile Analytics
    Amazon Mobile SDK
    Amazon Simple Notification Service (SNS)
  • IoT
    AWS IoT
  • 開発者用ツール
    AWS CodeCommit
    AWS CodeDeploy
    AWS CodePipeline
  • 管理ツール
    AWS CloudWatch
    AWS CloudFormation
    AWS CloudTrail
    AWS Config
    AWS OpsWorks
    AWS Service Catalog
    AWS Trusted Advisor
  • セキュリティとアイデンティティ
    AWS Identity and Access Management (IAM)
    AWS Certificate Manager
    AWS CloudHSM
    AWS Key Management Service
    AWS Directory Service
    Amazon Inspector
    AWS WAF
  • アプリケーションサービス
    Amazon API Gateway
    Amazon AppStream
    Amazon CloudSearch
    Amazon Elastic Transcoder
    Amazon Simple Email Service (SES)
    Amazon Simple Notification Service (SNS)
    Amazon Simple Queue Service (SQS)
    Amazon Simple Workflow Service (SWF)

・・・Amazon社はアメリカ企業ということもあり、サービス名はすべて横文字。さらに「Amazon ○○○」だったり「AWS ○○○」だったりで「どないやねん!」と突っ込みたくなります。しかも、何かいっぱい!

「これってどんなサービスなの?」的な初見ではわけのわからない名称のサービスから、多少サーバ/ネットワークインフラへの理解、経験がある方であればサービス名からどんなものか推測できるのもあるかもしれません。

ここで一つ一つのサービスを説明するのはさすがに大変ですので、各サービスの内容紹介、使い方などは別の記事に譲りますが、ざっくりいうと、「サーバ、ネットワーク機器、はたまたデータセンタそのものなど、様々なシステム構築に必要なもの(サービス)をすべて提供している」といっても過言ではありません。
一つ一つのサービスを見ていくと、本当にいたりつくせりといった感じです。
そしてこれらサービスは、どんどん追加され、また機能アップされ続けております
これらサービスを組み合わせることで、いろいろな形態のサービスを柔軟に設計することができます。

【様々なサービスをオンラインショップ感覚でポチポチっと設定】

さらにいいのは、サービス環境設定が簡単!
実際にお試しいただくと実感できるかと思いますが、1セットのサーバを調達するのにAWSならブラウザ上からマウスをポチポチ、数分で完了できます。
使い終わったら、やはりブラウザ上からマウスをポチポチで簡単に削除できます。

ハードウェア調達でサーバ構築する場合、ざっとこんな感じになるでしょうか。

  1. 調達前に入念な需要予測をして設計、必要なサーバスペックを算出し、業者に発注。
    ハードウェアは安い買い物ではないですし、通販のように「この服、サイズ小さすぎるから返すわ~♪」みたいに簡単に返品できるようなもんではないですから、設計や算出を間違えようもんなら悲惨な状況になります。
    なので、発注までの準備にとても時間を要します。
  2. ハードウェアが納入されるまで何日(場合によっては月単位とか・・・)も待たされます。
    (私が過去に担当したサーバリプレース対応では、当時のタイの洪水と重なってハードディスク確保に遅れが出た影響でサーバ納入が予定よりも大幅に遅れてしまい大変でした・・・)
  3. ハードウェアが調達できても、今度は設置するデータセンタを契約、サーバラックを確保し、サーバ設置、ネットワークケーブルや電源ケーブルを配線し、現地での各種設定試験である程度の日数がかかります。

これをAWSで構築するならこんな感じです。

  1. ある程度需要予測をして設計、必要なサーバスペックを算出、ブラウザで必要なスペックをマウスポチポチして設定完了。
    もし構築後に設計を誤ってサーバスペックを見直したいとか、サーバをなかったことにしたい場合でも、マウスポチポチで簡単に操作できます。
  2. 数分で動作チェックを含めサーバが動き出します。
  3. 当然、データセンタ契約、サーバラック確保、サーバ設置、ネットワークケーブルや電源ケーブルを配線なんてありません。

簡単ですね。
実際の構築シーンだけでなく、ちょっとした検証を行いたいときにでも簡単にサーバを調達、使い終わったら削除すればいいので便利です。

【ハードウェアを持たないメリット】

AWSのいいところはこれだけではありません。

「クラウドサービス」をうたっておりますので、AWSで提供されている各サービスはサーバやネットワーク機器といった「実機(マシン)」そのものは存在しません。
(※一部、2015年に発表された「AWS Import/Export Snowball」というサービスはAWS初の実機ありきのサービスとなっております。これはこれで面白いサービスです。)

このため、サーバやネットワーク機器を設置する場所(自社内のスペースだとかデータセンタを借りたりとか)はもちろん必要なくなりますし、意外に準備や移行がしんどいサーバリプレース対応も必要ありません
さらに、運用で切っても切り離せない「機器故障、復旧対応」・・・夜中だろうが休みだろうが取り込み中だろうがお構いなしに来る故障報告、そして復旧のためにデータセンタ(現地)に向かう・・・こういったことから解放されます。24時間365日休みなく動き続けるシステムの運用保守を経験したことがある人なら、私自身も含め、このありがたみは非常によくわかっていただけるかと思います。

ただし、実機が存在しないといっても、サービス提供のためのAWS側のサーバやネットワーク機器、データセンタ群はもちろん存在します。なので、ハードウェア故障は必ず起こりえます。
しかし各サービス提供のためにAWSで運用されているシステムは、こういった故障等を想定して、サービスを利用している側に極力影響が出ないように考慮された設計がされております。
※例えばAmazon S3というファイルストレージサービスでは様々な冗長化対策によって99.999999999%の耐久性が保証されております。このレベルがどの程度なのか・・・AWS Official Blog の言葉を借りると、「Amazon S3に1万個のオブジェクトを保存した場合、そのうちの1つが障害によって失われるのに平均で1000万年ほどかかるレベル」とのこと。1000万年って・・・コンピュータが発展し始めてからわずか約60年という中で、イメージするのさえ容易ではない耐久性です・・・

【使った分だけお支払い♪】

さらに、運用コストでもメリットが見込めます。
AWSは慈善事業ではない(今や、通販事業よりもこちらのほうがAmazon社の収益の大部分を占めております。)のでさすがにサービスの利用料金はタダというわけにはいきませんが、料金体系はいわゆる「従量課金」が基本となっており、使った分だけの料金を支払うことで運用することができます。
例えば、AWSで構築したサーバは1時間単位での課金となります。
数日限定の大規模アンケートWebサイトのためのサーバ環境だとか、数時間でいいからめちゃくちゃCPUパワー、メモリが必要な技術計算をしなければならないとか・・・そんなときでもAWSではマウスをポチってマシン環境を準備、終わったらマシン環境は削除、使った分だけのお支払いのお手軽さ。
こういったスポット的な利用シーンのためにわざわざ高額なハードウェアの調達をする必要はありません。

【セキュリティへの不安・・・】

「でもさぁ、クラウドサービスってどこにデータ保存されるかわからないから、情報漏えいとか心配だよね。大丈夫なのかね・・・。」

ご心配はごもっともです。

・・・ちょっと視点を変えてみましょうか。

みなさん、お金を銀行に預けますよね。お金を扱うスペシャリストだからという理由から信用して銀行にお金を預けていると思います。金額が大きくなればなるほど銀行に頼る率は高くなると思います。

この「お金」を「データ(情報)」に置き換えてみてください。
大切なデータの管理は、自身で頑張るのがいいのか、システム・セキュリティの知識にたけたスペシャリストにゆだねるほうがいいのか・・・
特にAWSは、「FedRAMP準拠」と呼ばれるアメリカ連邦政府全体のセキュリティ評価プログラムでのお墨付きを得て、アメリカ政府向けにもサービスを提供しております。
自分たちだけでセキュリティを守る(=タンス預金)のと、AWSに任せる(=銀行に預ける)、どちらがより良い選択となるでしょうか?

【AWS、いいじゃないかぁ!】

AWSってこんなサービスです。
何かワクワクしませんか? 試してみたくなりませんか? 利用を考えてみたくなりませんか?

AWSを利用したサービス構築、AWSへのシステム移行~サーバ運用、その他AWSをからめたサービスにご興味、ご関心がございましたら、お気軽に当社までご相談ください。
みなさまのご要望をお伺いし、よりよいシステムのご提案をさせていただきます。

今後、AWSで提供されている各サービスやAWSを利用した各種Tipsなどを、当社の強力、そしてフレッシュなメンバーたちが、実際の使い方を交えながらできるだけわかりやすく記事にしていく予定です。ご期待ください!

◆クラウドインテグレーションサービス「雲斗」以下のページからアクセス出来ます。

-AWSについて

Bitnami